歯ブラシ売り場には数えきれないほどの商品が並び、「どれを選べばいいのか分からない」という声をよく聞きます。
でも、自分に合った歯ブラシを選ぶだけで、歯みがきの効果は大きく変わります。
ここでは、歯科医の視点から「失敗しない歯ブラシ選びの7つのコツ」を紹介します。
① ヘッドの大きさ:大きいよりも小さめが◎
歯ブラシのヘッドが大きすぎると、奥歯の奥や歯の裏に届きにくくなります。
前歯3本分ほどの小さめヘッドを選ぶと、細かい部分までしっかり磨けます。
また、毛先がカーブした段差型よりも、フラット(平ら)な毛先の方が均一に当たっておすすめです。
② 毛の硬さ:硬すぎると歯ぐきを痛める
「硬いブラシの方がしっかり磨ける」と思いがちですが、それは誤解です。
硬い毛は歯ぐきやエナメル質を傷つけるおそれがあります。
基本はやわらかめ〜ふつうの硬さで十分です。
| 歯ぐきの状態 | おすすめの硬さ | 理由 |
|---|---|---|
| 健康な歯ぐき | ふつう | 汚れをしっかり落とせる |
| 出血しやすい・腫れがある | やわらかめ | 歯ぐきを傷つけにくい |
| 歯周病や知覚過敏がある | やわらかめ+細い毛先 | 歯周ポケットの汚れをやさしく除去 |
③ 毛先の形:フラットが基本
段差のあるカットは一部しか当たらないことがあります。
フラット(平ら)な毛先なら、歯全体に均等に当たり、みがき残しが少なくなります。
歯間や歯ぐきの奥は、ワンタフトブラシなどを併用するとさらに効果的です。
④ グリップ:手にフィットする形を選ぶ
グリップが太すぎたり細すぎたりすると、力が入りすぎたり、動かしにくくなります。
軽くてすべりにくい素材・形状を選ぶことで、やさしい力加減を保てます。
毎日のブラッシングを快適に続けるための大切なポイントです。
⑤ 使用期間:1〜2か月で交換が目安
歯ブラシは見た目がきれいでも1〜2か月で交換するのが理想。
毛先が広がると清掃力が落ちるだけでなく、雑菌が繁殖しやすくなります。
使用後はよく水洗いし、風通しの良い場所で乾燥させましょう。
⑥ 電動歯ブラシも選択肢のひとつ
最近は音波ブラシや電動歯ブラシも性能が高く、短時間で効率的に磨けます。
ただし、ブラシの毛先を歯面に確実に当てることが何より大切。
動かし方を誤ると汚れが残ることもあるので、「当て方」を意識して使いましょう。
⑦ 磨き方:道具よりもテクニック
どんなに良い歯ブラシでも、磨き方が間違っていれば効果は半減します。
力を入れすぎず、毛先を歯と歯ぐきの境目に軽く当てて小刻みに動かすのがコツ。
「ゴシゴシ」ではなく、「なでるように」。
1本ずつ丁寧に磨く意識を持ちましょう。
💡まとめ:あなたに合った1本で、毎日のケアを変える
チェックリスト:
- ヘッド:小さめで奥まで届く
- 毛の硬さ:やわらかめ〜ふつう
- 毛先:フラット毛が理想
- グリップ:手にフィットして持ちやすい
- 交換時期:1〜2か月で交換
- 電動ブラシ:毛先を確実に歯面に当てる
- 磨き方:軽い力で小刻みに
🦷歯科医からのアドバイス
毎日の歯みがきは、健康を守る小さな投資です。
正しい歯ブラシ選びと磨き方を意識すれば、虫歯や歯周病だけでなく、全身の健康維持にもつながります。
あなたの口に合った1本で、毎日のケアをより確実にしていきましょう。

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